恋がしたい
人生そう上手くはいかない
あのイベントの後すぐにさとみに報告した!
そんなに大変だったのかと驚いて、行けなくてごめんねと謝ってくれた。
さとみは雑貨とかアクセサリーとか興味がないのにも関わらず、私に付き合ってくれているからそれだけで十分だよ!と伝えた
飯島さんの事はいい人だね、と言ってくれた。
なんでメルアド聞かないの!って怒られたけど、話すだけで精一杯でそこまでは無理だよって返した。
食事に誘ったのは凄いって誉められた!
相手は少なからず好意を抱いてるから頑張れって言うけど本当かな?
とりあえずの目標は「ストラップ渡す時にメルアドをゲットする」だった。
3月のイベントに向けて在庫を作り始めた。
最近作り始めたのがハリネズミのブローチだった。
ネットに載っているハリネズミが可愛くて、針が本物みたいで凄くリアルで作ってみたくなって、針の事を散々ネットで調べて販売している所から購入した
生地みたいになっているので、羊毛フェルトで土台を作り針の生地を縫いつける形で作っていた。
イベントで売る分と飯島さん用に1つ作ろうと考えていた
イベントのはハリネズミにリボンやお花をつけたが、飯島さんのは黒いシルクハットを被っているのを作った。
顔は飯島さんを思い描きながら、優しそうな顔にした。
「出来た!すっごく可愛い!!」
なんとなく似てる気がした。
袋に入れていつでも渡せる用意をしておいた。
そしてイベント当日。
さとみは試験が近いため今回も来れなかった。
でも、会場は小さいので一人でも大丈夫だった。
飯島さんが来てもいいようにお礼も持ってきたし準備万端!
来てくれるといいなぁ~
ハリネズミは針の生地が高いので、値段も普通のブローチよりは高くなってしまう
今回作ったやつも小を1500円、大を2000円にした
高いから実際に手に取って触ってもらってから購入してもらえるように、袋に入れないでディスプレイした。
最初は高いから見ているだけだったが、実際に触ってもらえると良さが伝わり、いくつか売る事ができた。
初めての販売だからあんまり期待してはいなかったが、まずまずの滑り出しだった。
売れなくてもこんなの作ってます!って知ってもらえればよかった。
1時過ぎてお客さんも段々減ってきた時に彼はやってきた
姿が見えて嬉しくなってお礼を手に持って立ち上がる
わくわくと待っていると、飯島さんの隣に女性がいる事に気が付いた。
(えっ)
仲良さそうに話しながらこちらに歩いてくる
ポト
持っていたお礼を落としてしまった。
「こんにちは」
飯島さんはにこやかにあいさつしてくれた。
私は茫然としてしまってぎこちないけど何とか返した。
「こ、こんにちは」
飯島さんが何かしゃべっているのに内容が全然入って来なかった。
二人は仲良さげに商品を選んでいた。
女の人は飯島さんよりは2、3歳年上に見えた
体系は細身で身長も170㎝位あって、美人だった
こっそり自分と見比べては落ち込んだ。
飯島さんにはお似合いだなと思ってしまった。
その後二人はストラップを買っていってくれた
飯島さんは「またね」と言ってくれたけど、ぎこちなく笑ってうなずくので精一杯だった。
二人の姿が見えなくなるとぐったりと椅子にもたれ掛かった。
はぁー・・と大きなため息をつくと落ちていたお礼の品を拾った。
(お礼渡せなかったなぁ)
この日は早めに帰った
帰りの電車の中は混んでいて座れないので、吊革に掴まって立ちながらぐるぐるとさっきのことを考えていた
(きっと彼女なんだろうな、いないとは言っていたけど新しく出来たのかな。
あんな素敵な人に彼女がいないことが変なんだよね。)
(こんなにも私の中で飯島さんの存在が大きくなっていたなんて・・・)
(・・・私なんかが、好きになってもらえるわけないか)
窓に映る自分の顔や体を見下ろし、目の端に溢れてくる涙を懸命に堪えていた。
泣くのは家に帰ってからにしよう。
家に帰って寝る前に静かに泣いた。
(いい経験させてもらったと思わなくちゃ!
気持ちを切り替えていかないと)
それから一週間後ようやく元気を取り戻した。
次の申し込みをしなくてはならないが、二人の仲睦まじい様子が頭に浮かんできて、とてもじゃないけど笑顔で接客する自信がなかった。
イベントに出るのは少しお休みして、ハンドメイドサイトで販売するようにしようと思いSNSに書き込みをした。
変に思われると嫌なので仕事が忙しい事にしといた。
飯島さんとはメルアドも交換していないので当分会わなくてすむ。
この間のお礼もしたいけど、吹っ切れたらちゃんと渡そうと思う。
この後、半年間イベントには出なかった
・
そんなに大変だったのかと驚いて、行けなくてごめんねと謝ってくれた。
さとみは雑貨とかアクセサリーとか興味がないのにも関わらず、私に付き合ってくれているからそれだけで十分だよ!と伝えた
飯島さんの事はいい人だね、と言ってくれた。
なんでメルアド聞かないの!って怒られたけど、話すだけで精一杯でそこまでは無理だよって返した。
食事に誘ったのは凄いって誉められた!
相手は少なからず好意を抱いてるから頑張れって言うけど本当かな?
とりあえずの目標は「ストラップ渡す時にメルアドをゲットする」だった。
3月のイベントに向けて在庫を作り始めた。
最近作り始めたのがハリネズミのブローチだった。
ネットに載っているハリネズミが可愛くて、針が本物みたいで凄くリアルで作ってみたくなって、針の事を散々ネットで調べて販売している所から購入した
生地みたいになっているので、羊毛フェルトで土台を作り針の生地を縫いつける形で作っていた。
イベントで売る分と飯島さん用に1つ作ろうと考えていた
イベントのはハリネズミにリボンやお花をつけたが、飯島さんのは黒いシルクハットを被っているのを作った。
顔は飯島さんを思い描きながら、優しそうな顔にした。
「出来た!すっごく可愛い!!」
なんとなく似てる気がした。
袋に入れていつでも渡せる用意をしておいた。
そしてイベント当日。
さとみは試験が近いため今回も来れなかった。
でも、会場は小さいので一人でも大丈夫だった。
飯島さんが来てもいいようにお礼も持ってきたし準備万端!
来てくれるといいなぁ~
ハリネズミは針の生地が高いので、値段も普通のブローチよりは高くなってしまう
今回作ったやつも小を1500円、大を2000円にした
高いから実際に手に取って触ってもらってから購入してもらえるように、袋に入れないでディスプレイした。
最初は高いから見ているだけだったが、実際に触ってもらえると良さが伝わり、いくつか売る事ができた。
初めての販売だからあんまり期待してはいなかったが、まずまずの滑り出しだった。
売れなくてもこんなの作ってます!って知ってもらえればよかった。
1時過ぎてお客さんも段々減ってきた時に彼はやってきた
姿が見えて嬉しくなってお礼を手に持って立ち上がる
わくわくと待っていると、飯島さんの隣に女性がいる事に気が付いた。
(えっ)
仲良さそうに話しながらこちらに歩いてくる
ポト
持っていたお礼を落としてしまった。
「こんにちは」
飯島さんはにこやかにあいさつしてくれた。
私は茫然としてしまってぎこちないけど何とか返した。
「こ、こんにちは」
飯島さんが何かしゃべっているのに内容が全然入って来なかった。
二人は仲良さげに商品を選んでいた。
女の人は飯島さんよりは2、3歳年上に見えた
体系は細身で身長も170㎝位あって、美人だった
こっそり自分と見比べては落ち込んだ。
飯島さんにはお似合いだなと思ってしまった。
その後二人はストラップを買っていってくれた
飯島さんは「またね」と言ってくれたけど、ぎこちなく笑ってうなずくので精一杯だった。
二人の姿が見えなくなるとぐったりと椅子にもたれ掛かった。
はぁー・・と大きなため息をつくと落ちていたお礼の品を拾った。
(お礼渡せなかったなぁ)
この日は早めに帰った
帰りの電車の中は混んでいて座れないので、吊革に掴まって立ちながらぐるぐるとさっきのことを考えていた
(きっと彼女なんだろうな、いないとは言っていたけど新しく出来たのかな。
あんな素敵な人に彼女がいないことが変なんだよね。)
(こんなにも私の中で飯島さんの存在が大きくなっていたなんて・・・)
(・・・私なんかが、好きになってもらえるわけないか)
窓に映る自分の顔や体を見下ろし、目の端に溢れてくる涙を懸命に堪えていた。
泣くのは家に帰ってからにしよう。
家に帰って寝る前に静かに泣いた。
(いい経験させてもらったと思わなくちゃ!
気持ちを切り替えていかないと)
それから一週間後ようやく元気を取り戻した。
次の申し込みをしなくてはならないが、二人の仲睦まじい様子が頭に浮かんできて、とてもじゃないけど笑顔で接客する自信がなかった。
イベントに出るのは少しお休みして、ハンドメイドサイトで販売するようにしようと思いSNSに書き込みをした。
変に思われると嫌なので仕事が忙しい事にしといた。
飯島さんとはメルアドも交換していないので当分会わなくてすむ。
この間のお礼もしたいけど、吹っ切れたらちゃんと渡そうと思う。
この後、半年間イベントには出なかった
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