透明な毎日だった。
その異変を決定づけたのが、修学旅行での水澄と先生の会話であった。

宿泊する宿の風呂の裏で、僕は立ち聞き(と言えば聞こえが悪いけど。)をしていた。
「まだ、みんなと…。
光くんと、彩ちゃんと、一緒にいたいんです。だからお願いします。1週間だけ…。
1週間だけ、延長してもらえませんか?」
「それは…。
ご両親と相談することだから…。
先生には何も決める権利がないの。」
「そんな…。」

水澄は、泣いていた。
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