rainy day-きみとの出逢い
◆梅雨の始まり
「まーた雨だよ」
「え、最悪。傘持ってきてないよ」
「千夏馬鹿じゃーん。梅雨なんだからね、いま」
パシャパシャと、水溜まりを踏まないように走る。
向かう先は、コンビニ。
頭にタオルをのせて、必死に走る。
ウィーン。
自動ドアの向こうは、冷房の効いたいまのあたしが求める場所。
あ、傘…。
キョロキョロと周りを見渡せば、すぐに見つかる。
残り一本の、ビニール傘。
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