あずゆづ。2

フォークを持っている手と反対の手をぎゅううっと握りしめてゆづくんをギロリとみる。


「………」


しかしゆづくんは、呆れた顔で私を見ていた。


…しかあし!!

私はこのカレーの美味しさをゆづくんに伝えねばならぬ!!


「今まで食べたカレーで一番おいしい!!!」

「嘘つけ!!」

「嘘じゃないもん!! マシュマロよりおいしい!!」

「褒めてんのかそれ」


ふっと微笑んだゆづくんは、大きな口でカレーをほおばった。


「…ゆづくんが作ってくれたからだよ」

「黙って食えねーのかお前は」

「えへへ、だいすき」

「知ってらァ」


そう言ってがつがつ食べ出したゆづくんを見つめて

私もつられてカレーをほおばる。


…うん、やっぱりおいしい。



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