あずゆづ。2
「………やっぱちょっとでかかったな」
私の姿をみたゆづくんは、そう呟いて。
「でかいの比じゃないよ!ぶかぶか!
ねえみてよこのズボン!!」
まるでぶかぶかの袴でもはいているんじゃないかって言うくらいには大きかった。
私は部屋を走り回ってゆづくんにアピールする。
「殿―!!」
「………は?」
「ね?時代劇の人みたいでしょ!!?」
「………」
ゆづくんはしばしぽかんと口を開けてから。
「…っくは、」
「!」
お腹を抱えて、笑った。
「ほんと、アホ」
「……さっきからアホばっか言って……」
口をとがらせて言う私に、ゆづくんがそっと近づいてくる。