あずゆづ。2

そのまま、重ねられた唇。


「…っ」


ゆづくんのキスが、あんまりにも優しいから

『好きだよ』って伝えられてるみたいで。


あー、私ってなんてバカだったんだろう。


一度も好きって言ってくれないなんて、

なんで思えたんだろう。


ゆづくんはちゃんと伝えてくれてた。


何度も何度もこうして優しいキスで伝えてくれてたのに。


……私ったら。


「ゆづくん、私…っ」


唇が離れた瞬間、謝ろうと思って口を開いた。


「ごめ……っ」

「好きだ」

「へ…っ???」



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