あずゆづ。2
絶対離さないから
朝、洗面台で歯磨きをしていると。
「んー……」
後ろから私の肩にもたれかかってきたのは、ゆづくんだ。
「おはよ、ゆづくん」
「おー……」
うわ、眠そう!!
朝に弱いなんて、可愛すぎる…!!
歯磨きをしようとゆっくり顔を上げたゆづくん。
「!?」
いつも重力に逆らっていた髪が、今日はいつも以上に逆らっている。
特に前髪は一部がぴーんっと上に向かって跳ねていて。
「げ…芸術的寝癖!!!」
「…ああ…?」
しかもほんとに眠いらしく目がほとんど開いていない。
普段見たことのないゆづくんを朝から見ることができて
私は上機嫌です。