あずゆづ。2
「さっさとやめろ」
「嫌よ」
「あ?」
初めて、ゆづくんの眉がぴくりと動いた。
「ゆづが困ってる顔を見るのがたまんないの。
ゆづをどうしても私のものにしたいの」
「……!?」
その人は、携帯を私にかざしてくる。
そしてにやりと口角を上げた。
「こんな子のどこがいいの?
バカで大して可愛くもないのに」
「……っ」
私は、向けられた携帯のカメラに向かって
にこりと笑ってピースをして見せた。
「!?」
「!!!?」
―――カシャッ
ほどなくして、第三会議室にシャッター音が響いた。