あずゆづ。2
「ば、何してんだこのアホ!!」
ゆづくんは慌てて私を自分の背中側へ押しやろうとする。
女の人はぽかんと口を開けていた。
「私、あなたの言うとおりかわいくないしバカだけど」
ぎゅっと口を結んでから、溜まっていた言葉を吐き出した。
「あなたなんかより笑った顔はかわいいもん!!!」
「はあ!? 何言ってんの!? どこまでバカなの!?」
「それに、こんなにかっこよくて優しくて
素敵なゆづくんを好きになっちゃう気持ちも
すごくよくわかる!!!
だって私も好きだもん!!!」
目を丸くする女の人に、私は続けた。
「だから…っ、語ろう!!!
ゆづくんのかっこいいところ、好きなところ…!!」
「はあ!?」
同じ人を好きになった、女の子として。