あずゆづ。2
「で、もしゆづくんの隠し撮りがあったら!!」
「…?」
「私にも送って!!!!」
「アホ!!!」
さすがにゆづくんも私をぽかんと叩いた。
「てめえはァ…自分の状況をわかれとあれほど……」
ギギギと鬼の形相になっていくゆづくん。
だけど私は、その人をまた振り返った。
「だけど渡さないよ!!」
「!!」
目を見開いた女の人。
かすかに、震えているのが見えた。
「あなたが何をしようと、私負けない!!」
ゆづくんの腕に、ぎゅっとだきつく。
なんだろ。
さっきまでの嫌な気持ちはいつの間にか消えていた。
代わりに芽生えていたのは。