あずゆづ。2
***

ゆづくんのアパートについて、ちょっと二人でテレビを見て。

あたためた昨日のあまりのカレーを食べて。

相変わらずおいしくて、私はずっとゆづくんを見て笑ってた。


「ジロジロみんな」

「えへへごめん見惚れてた」


そう言いながら先ほど買ったジュースを飲もうと

冷蔵庫を開けて手を伸ばす。


「それにしてもゆづくんは、マシュマロの美味しさをもっとよく知るべきだと思うの」

「あ?」


私はマシュマロの袋を開けて、中から一粒つまみ上げる。


「ほら、こんなにふにふに柔らかくて」


そのあと口に運んでは舌で転がす。


「こんなに甘くておいしいのに~…♪」


落ちそうになるほっぺたを両手でおさえて体をくねらせていると。


「………」


―――んん!!?



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