あずゆづ。2
***

彼女を投げるってなんなの!?

なんて少しむくれながらシャワーを浴び、

昨日と同じ香りのするゆづくんの服に袖を通した。


「ゆづくん、お風呂ありが……」


居間へ戻ると、ゆづくんはテーブルに突っ伏して

すぴすぴと寝息を立てていた。


「……」


そっと覗き混めば、普段見ることのできない可愛い寝顔が見えて。

きゅうんと胸が締め付けられた。


「ゆ~づくん」


耳元でそっと名前を読んでも、全く起きる気配がしない。


「……ゆづ…」

「…………」




呼んじゃった!!!


やばい!!

ゆづくん、起きてないよね!?



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