あずゆづ。2
そんな私を見たゆづくんは
「おい」
と、私を呼んだ。
私が顔を上げるより早く
ゆづくんは私の腕をつかんで引き寄せた。
「ゆづく……ん…っ!?」
そしてちょうど顔を上げたとき。
さっきまでほしくてほしくて仕方がなかった
ゆづくんの唇が重ねられたのだった。
「「!!?」」
周りのJKも、コレには驚いて口をあんぐりと開けている。
この野郎。
さては本当に私の存在に気づいてなかったな。
そっと唇を離したゆづくんは、
口が未だに開きっぱなしのJKを見て
「聞いてなかった」
「…っ」
「…で、なんか言ったか?」
意地悪く笑った。