あずゆづ。2
***

「え~ゆづの彼女ならソッコー採用!!」

「へ?」


ゆづくんのお姉さんは、笑顔で私を迎え入れてくれただけでなく

そう言って私をぎゅっと抱きしめて笑ってくれたのでした。


「おい姉貴、こいつマジでどんくせーぞ」

「なっ!」


そ、そりゃあ!?

バイト未経験者ですし!?

こんなかわいらしい喫茶店私には似合わないかもですが!?

どんくさいって何ですかゆづくん!!!!


「そんなの、あんたが面倒見ればいいじゃない、ゆづ」


はっはっはと大口を開けて笑うお姉さんは

間違いなくゆづくんと血がつながってる。


ゆづくんと同じ白に近い銀髪で、

長めの髪は後ろで丁寧に結われている。

まつげは長くて、これでノーメイクと言うのだから驚きだ。

……思わず見惚れちゃう。


「ゆづはこーいう子がタイプなんだね?」


私の顔をずいっとのぞき込んで笑うお姉さん。


< 156 / 167 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop