あずゆづ。2

「……っ!!」

涙を溜める人もいれば

悔しそうに唇を噛む人もいて。


JKたちはそそくさとその場から立ち去っていった。


「…ったく、朝から人の道塞いでんじゃねーよ」


心底迷惑そうに顔をゆがめたゆづくん。

そして私をちらりと見て言った。


「てめーもなんで黙ってんだよ」

「…え」


そして、視線を下に移したゆづくん。


「……てめぇの彼氏が絡まれてんだぞ」

「……っ」


ゆづくんの手が、そっと私に伸びてきて。

それは、ぽんっと優しく頭に乗せられた。


「ぼーっとしてっと、取られんぞ、バカ梓」

「………」









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