あずゆづ。2
ぐっと肩を引かれ、いつの間にやら目の前に大きな背中が。
「すぐにお持ちします」
ぺこりと丁寧に頭を下げたあと、
ぐいっと腕をつかまれそのまま引っ張られる私。
「……ゆづくん…?」
「アホ」
「っ」
お、怒られる…!!
ぎゅっと目を閉じたとき。
ぽんっと、頭の上に大きな手が置かれた。
私がよく知る、あったかい手。
「無理なら呼べ」
「……え?」
目をぱちくりさせていると、ゆづくんはまた大きくため息をついた。
「だから!頼れっつってんだ分かれアホ!!」
「……は、はいっ!!」
こうして、初日はゆづくんに頼りっぱなしの私でしたが。
徐々に慣れてきて自分でも注文をとれるようになって。
ゆづくん見たいにトレイにたくさんパフェを乗せて歩くことはできないけど。
それでも一週間の短期バイトは無事に終わりました。