あずゆづ。2
ボボボッと顔が熱くなって。
「と、とられない!!!ゆづくんは私の彼氏だもん!!!」
不思議だ。
さっきまであんなになかった自信が
ゆづくんの一言でこんなにもわき上がってくる。
そうだ。
私はこの人の彼女なんだ。
ぎゅっと、力強い腕に自分の腕を絡める。
「んだよ、歩きヅレェ…」
「ゆづくんも、私から離れてっちゃ、やだよ?」
口をぎゅっと結んで、ゆづくんを見上げると。
「……っとに、バカ」
そう言ってそっぽを向かれてしまった。
だけど、赤く染まった顔は、ごまかし切れてなくて。
「ふふっ」
私はこんなにも。
…こんなにも、この人が大好きなのです。