あずゆづ。2
頭の中がぐちゃぐちゃになりそうで
もう限界を迎えそうになったとき。
やっとゆづくんの唇が離れた。
まだ整わない息で一生懸命深呼吸をしていると。
「……」
私の肩を抱くゆづくんの手に、力が入る。
「……お前、もう行け」
「へ?」
「いーから行け」
急に目を逸らしたゆづくんは、
さっきの色っぽい雰囲気とは裏腹に
私を冷たくあしらった。
「え? ゆづくんは?」
「俺はサボる」
「何で?一緒に…」
「いーから」
行け、と背中をぽんっと押される。
「……? うん」
なんなの?
さっきまであんな、あんなキッスをしてきたくせに
終わった瞬間離れろみたいな態度とられるし。
…意味分かんない!!
軽く、ほっぺたに空気を含んで、屋上から出ていく。
もうゆづくんなんか知らない!!!
なんで私ばっかりこんなに振り回されなきゃいけないのよ~!!!