あずゆづ。2

い、い、一番言われたくないこと言われた!!

ひどい!!!

じわじわと溢れるそれは、とどまることを知らず。

そのままダバダバと地面に落ちていった。


そんな私を見たゆづくんはふうとため息をついて。


「そんなガラじゃねーだろ」

「わっぷ」


そう言って私の唇を、自分の手でゴシゴシと強引に拭いてきた。

ああ、せっかくのリップが。


「いつも通りでいいんだよカス」

「……かす…」


ずっと私をメガネって呼んでたから

コンタクトにしたらちゃんと名前で呼んでくれるかなって思ったのに。

……今度は、カスかあ…。


行くぞ、と言って前を歩くゆづくんの後ろを

とぼとぼ重い足取りでついて行った。



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