あずゆづ。2

―――バサッ


「おふっ!!」


突然何かが投げられ、一瞬で私の視界は奪われた。

ほんのり甘い、ゆづくんのにおいがする。


「??」


見れば、ゆづくんがさっきまで腰に巻いていたジャージだった。


「え??」


不思議に思ってゆづくんを見ると。

ゆづくんはギンッと睨んできた。


「アホ!!黙って着てろ!!」

「えっ?」


そう言い放つゆづくんの顔は、困ったように歪んでいた。

心なしかそのほっぺは赤らんでいるように見える。


「ゆづくん?」

「…来んな!!」

「えええっ」


突然の『来んな』発言に私のハートは真っ二つに割られる。



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