あずゆづ。2
「んんん?」
どうしてゆづくんがジャージを貸してくれたのかわからないまま
手にしているゆづくんジャージを見つめた。
「……」
ゆ、ゆづくんジャージ……
ごくりと唾を飲み込み
無意識のうちにフンフンと鼻息が荒くなっているのに気づかないまま
そっと、袖に腕を通した。
「ほわあああ」
これが、世の人が言う『彼ジャージ』!!!
ゆ、ゆづくん腕長…っ
手が袖口から出てこない。
チャックを閉めればまるでワンピースでも着ているんじゃないかというブカブカっぷり。
「……いいにおい」
ほんのり甘いにおいは私を安心させてくれた。