あずゆづ。2
「あはは、ごめん」
「……」
だってまだ信じられない。
ゆづくんのことだから
『誰もてめえの下着になんか興味ねーわ』
とか言うと思うんだよね。
「ゆ、ゆづくんって手長いよね!!」
私は鼻を押さえていない方の手を伸ばして、
袖から手が出てこないことを表現した。
「まさかゆづくんのジャージを着ることができるなんて
信じられないよ、えへへ、嬉しい」
余った袖を口元に持ってきて、顔を半分隠す。
だってなんか、ゆづくんが何も言わないから
恥ずかしい。
「……」
「…ゆづくん??」
目を逸らしていたはずのゆづくんが
私をじっと見ていたことに気づく。