あずゆづ。2
ゆづくんは目を見開いて私を見た。
「……アホ」
「もうこの際アホでいいもん」
そう言ってそっぽを向いた時だった。
「!!」
ふわりと、だけど力強く抱きしめられた。
「ゆづく……っ!?」
「………アホ」
さっきと同じ、切ない声。
どきりとした。
ハア、とため息をついたゆづくんは、続けた。
「…マジで、わかってねえよクソが」
「…………??」
どんだけ、と
続ける。
「どんだけ、俺が我慢してると思ってんだ」
「…っ」
びりっと、体中に電気が走った。