あずゆづ。2
泊まれ
ずびっと鼻水をすする。
やっと泣き止んだ私は、ゆづくんと向き合って座っていた。
「あの女といたのは」
そしてゆづくんは、少し表情を歪めて話し始めた。
私の写真を隠し撮りしている人がいて、
ゆづくんと一緒にいた女の人はその謎の人物と知り合いで
ゆづくんの行動次第では
犯人を教えるし秘密も守ってくれるって言われたって。
その話を聞いて、ゆづくんが必死に私を守ろうとしてくれたってわかった。
それはじゅうぶんわかってる。
……けど。
「……でも女の人とあんな密室で一緒にいたら、
さすがのゆづくんだってドキドキしたりしてたんじゃ…」
なんてひどい性格をしてるんだろう。
こんなときまで醜いヤキモチなんて妬いて。
だけどゆづくんは、嫌な顔せずに私を見つめて口を開いた。