あずゆづ。2
***

「ゆづくんゆづくん!!」

「あ?」


私は、先を行こうとするゆづくんのワイシャツの袖を引っ張る。


「あ、あ、アイス食べたい!!」

「ああ!?」


うわ、さっきの優しさはどこへ…!?


あれからお母さんにしばらくひよりの家に泊まると連絡を入れた。

ひよりにも簡単に説明して、話を合わせてもらうようお願いして。


その後ゆづくんと一緒に学校を出た。


普段帰る道とは正反対の道。


ただでさえ最近一緒に帰ることがなかったのに

普段通り慣れていない道をゆづくんと並んで帰れる。


それだけで嬉しかったのに…。


なにせ一つ屋根の下でずっと一緒なんだ。

にやけもしますって。



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