いじめっ子には愛の鉄槌を
7. いじめっ子が好きなんだ
次の日、完全に仕事に身が入らなかった。
それは晴哉さんと付き合い始めたからではない。
淳太君とキスをしてしまったからだ。
淳太君らしくない甘くて優しいキスを思い出す度に、身体が熱を持ち胸がきゅんと言うのだった。
そして、「きゅん」とは何だ!?
自分の胸に突っ込んでいた。
淳太君を好きになったらお終いだ。
彼は付き合ってもいない女を簡単に抱く人だし、何よりあたしは下僕ののび華。
弱みにつけこまれるのは必至だ。
いや、もうすでにつけ込まれているのかもしれない。