いじめっ子には愛の鉄槌を
真っ赤になりながら平静を装うあたしに、淳太君は言う。
「もしかしてのび華、発情してんの?」
「ちっ……違います!!」
そう叫んだものの、やっぱりどきどきしてしまったあたしは、真っ赤な顔のまま震えていた。
「じゃ、のび華、俺のチクビでも触ってみる?」
その言葉に、
「ちっ……ちっ……!!」
とうとうその場にしゃがみ込み、瀕死の魚のように口をパクパクさせて淳太君を見上げる。
変態だ、いじめっ子の上に変態だなんて!
そんなあたしを尚も面白そうに見下ろして、素敵なシャツを着て淳太君は出て行ってしまった。
あたしは淳太君の消えていった扉を震えながら見ていた。