いじめっ子には愛の鉄槌を
黒い机にグレーのベッド。
ベッドの上には服が脱ぎ散らかしてある。
そして、何やら胸をきゅんとさせる甘い香りがした。
きゅんとした胸を掴んで、おもむろに首を振る。
あたし、なにきゅんとしているんだろう!!
……そうだ。
初めて男の人の部屋に入るから、ドキドキしているんだ。
そう自分に言い聞かせ、そーっと忍び足で机に近付く。
そこには古い携帯が置かれていて、その携帯から大音量のアラームが溢れ出ていた。
携帯を手に取ったあたしは……そのまま息をのんでいた。
見てはいけないものを見てしまった気分だった。
いや、それはきっと、本当に見てはいけないものだろう。