いじめっ子には愛の鉄槌を
相変わらず余裕の表情であたしを見ていた淳太君は、
「ようやく俺と話す気になったのか」
にやにや笑いながらあたしに言い、あたしはぐっと口を閉じる。
だめだだめだ、完全に奴のペースに流されている。
アルコールのせいで喧嘩を買ってしまったけど、これ以上関わるつもりもないんだから。
ぷいっと横を向くあたしに、
「まぁいい」
悪役さながらの恐ろしい声で淳太君は言う。
「お前、忘れるな。
合コン行こうが彼氏を作ろうが、俺の下僕だってことをな!」
何が下僕だ、ふざけるな。
あたしは晴哉さんの彼女になって、すぐに出て行ってやるんだから!