いじめっ子には愛の鉄槌を
5. いじめっ子は最低男
「桃華!昨日晴哉さんと二人で帰っていったけど、何かあった?」
会社に着くなり、興味津々の梨乃に聞かれた。
そんな梨乃、今日もやっぱり輝いている。
梨乃に見惚れながら、あたしは彼女に告げた。
「何もないけど……
今日も二人で遊ぶことになったんだ」
「そうなんだ!良かったね、桃華」
梨乃は嬉しそうに笑ってくれる。
梨乃が一緒に喜んでくれて、本当に嬉しい。
心からそう思うが……
あたしの気持ちに水をさす奴がまた現れる。
「藤井。今日夕方会議だろ?」
隣に座る淳太君は、何かのパンフレットをパタパタさせながら楽しそうに言う。
「かっ……会議!?……ですか?」
思わず聞いてしまったあたしに、
「そう、会議。
急遽俺が招集かけてな」
奴は得意げに言う。