きみいろ~そして二人は恋をする~
アステリア王国、第23代王 カルロス10世には3人の王子と一人の王女がいた。
亡くなったマリア王妃との間では、第一王子と第二王子が・・・。
そして側室であったリリア公妃には第三王子と王女・・・。
複雑ではあるが、カルロス10世は子供たちを公平に扱い、マリア王妃たちも貴族たちをまとめ・・。
一見すると穏やかに過ごしているように見えていた。
しかし、見た目には見えない闇は常に存在する。
異母兄妹、そして、立場の違う后妃たち。それぞれが持つ絶対の力。
そして、それに群がる貴族達の存在。
彼らは、水面下で激しい権力意闘を引き起こし・・・。
王族である彼らの力を狙って、常にその喉元を狙っていた。
見かねたカルロス10世は、アステリア王国 第一王子アレックスを王太子に指名。
事態の打開を狙った。
しかし、それを不服とする勢力は存在を消すことは出来ず・・・。
即位後まもなく王宮に血が流れてしまう。
それは。第一王子アレックスの暗殺事件。
王子の死亡は、国民に明らかにはされていない。
しかし、民の関心を引く、大きな事件となったのだった。
これにより、宮廷内の勢力図は大きく変化した。
政治の中心は第一王子を中心とした派閥から、第二王子を率いる勢力へ変化し、
第二王子を擁立するその貴族は、絶大な権力を得ることとなった。
そしてその結果、第二王子ルシウスは、主力とする貴族勢力により、
次期王太子として熱望されることになる。
数いる貴族の中でも、特に政治の中枢を担う重臣達がその身を支援していたこともあり・・。
第二王子の政治的基盤は徐々整い始めていった。
そして急激に拡大するその勢力は、国王に危機感を抱かせ・・・。
無視できない存在となっていった。