きみいろ~そして二人は恋をする~
「3ヶ月前、キエルさんと一緒に治療院で研究した時、あの環境のすごさに驚いたんです。同時に私の知識や技術は父から教えてもらった程度のもので・・・自分の世界はまだまだ狭い物だったって気づけて・・・。それに、あこがれたんです。あの環境で学べたら、医官になれたら・・って。・・・それに・・」
「・・・それに?」
「クラウスの作る世界を見てみたいと思ったんです。彼の近くで・・。そして、この世界から、彼の作る未来を共に歩いていきたいって」
「クラウスの作る世界・・・?」
「はい、でも結局は最初の段階で既に躓いちゃってるんですけど。もちろん今やれることはやってます。けど・・不安になっちゃうんです。この道が本当に続いているのかって・・・。」
そう、目の前の事を確実に、堅実にこなしてはいるけれど、
やはり、『女性である』ということは、この国では何かとネックとなる。
このアステリア王国では、女性の医師や薬剤師は少ないし、各地に点在する王立治療院や薬学研究所などは、女性の登用すらない。下働きや、医官の補助として女性が働くことは出来ても、直接何かを行うことはできない。
進学しても、せいぜい医学校止まりだし、元々その道に進もうとする女性も少ない。
ユリアは父が医師だったし、多くの事は彼から教わったから医学校には言っていなくても、何とかなってはいる。
でもそれば、下町だったから通用したことで・・・。
この王都に着てから、自分の技術や知識がいかに狭くて、未熟であったかを実感したのだ。
そして、我流に近いやり方に、限界も感じ始めていた。
「・・・それに?」
「クラウスの作る世界を見てみたいと思ったんです。彼の近くで・・。そして、この世界から、彼の作る未来を共に歩いていきたいって」
「クラウスの作る世界・・・?」
「はい、でも結局は最初の段階で既に躓いちゃってるんですけど。もちろん今やれることはやってます。けど・・不安になっちゃうんです。この道が本当に続いているのかって・・・。」
そう、目の前の事を確実に、堅実にこなしてはいるけれど、
やはり、『女性である』ということは、この国では何かとネックとなる。
このアステリア王国では、女性の医師や薬剤師は少ないし、各地に点在する王立治療院や薬学研究所などは、女性の登用すらない。下働きや、医官の補助として女性が働くことは出来ても、直接何かを行うことはできない。
進学しても、せいぜい医学校止まりだし、元々その道に進もうとする女性も少ない。
ユリアは父が医師だったし、多くの事は彼から教わったから医学校には言っていなくても、何とかなってはいる。
でもそれば、下町だったから通用したことで・・・。
この王都に着てから、自分の技術や知識がいかに狭くて、未熟であったかを実感したのだ。
そして、我流に近いやり方に、限界も感じ始めていた。