長男・長女の恋模様―真面目×真面目=?!?
「ほら、志乃、由乃早く食べちゃいなさい。明日は朝早いんだから」

「はーい!」

志乃がショートケーキ、由乃がイチゴのタルト。
そして私がモンブラン。

仲良く3人で食べる。

「お姉ちゃん、麻里姉の旦那さん、めちゃくちゃ美形だね」

「見たことなかったから写真見て驚いた。麻里姉と並んで美男美女ね!」

そう口々に言う双子に、私は普段の専務を思い浮かべつつ言葉を返す。

「そうね、そんなだから社内からは反発も出来なかったみたいよ。あの旦那さんは麻里花が絡まないと表情筋使わないからね」

「あの美形普段は無表情なの?!」

驚く双子に、さらに教えてあげる。

「無表情か、怒ってるかどっちかね」

そんな私の言葉にふたりは顔を見合わせると言った。

「怖いから麻里姉が一緒じゃなきゃ会えないね」

そんな双子に、私はクスクス笑いながら言った。

「あなた達が会う時は、麻里花と一緒じゃなきゃ会うこともないだろうから大丈夫よ!」
「それもそうか!」


そうしてケーキを食べてお皿を片付けながらふたりに声を掛ける。

「ほら、歯磨きして早く寝なさい。明日は5時起きで空港だからね」

「はーい」」

パタパタと洗面台に行く2人はホントに仲の良い可愛い双子である。

私もサッサとお皿洗いを済ませた。
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