長男・長女の恋模様―真面目×真面目=?!?

お皿を洗い終わった所で再びスマホが音を立てる。
『ピローン』メッセージアプリの着信音。

スマホを手に取ると、それは悠斗さんからの返信だった。

「それなら明日のお昼頃にでもランチがてら会えないかな?」というメッセージ。

「大丈夫です。時間と場所はお任せします」

そう書いて返信して、私も洗面台に行く。
ちょうど歯磨きが済んだ2人は部屋に行く所だった。

「「お姉ちゃん、おやすみ」」
「はい、おやすみ」

入れ違いで私も歯を磨きお風呂に入って出てくると、スマホのランプが光っていた。

冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出し飲みつつ確認すると、返信はシンプルに来ていた。
まるで業務連絡のよう。

「それじゃあ明日は銀座の○●の前に11時半で」

そんな返事を読んで、私も短く返信する。

「わかりました」

その後ため息つきつつ、明日の予定を考えて呟く。

「銀座か。綺麗めで行かなきゃ駄目か。車置きに戻るくらいしか時間無いから朝から気合い入れるのか」

思わず呟いていた内容を、振り返ってはたと自分で突っ込む。

「え、そこまでの気合いは必要ないかな?」


うわ、どうしよう……。

とりあえず寝よう。明日は早い。


とにかく私はお肌の手入れを念入りにしてから、早々と眠りについたのだった。
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