長男・長女の恋模様―真面目×真面目=?!?
「梨乃ちゃん、いらっしゃい!久しぶりね」
そう言って出迎えてくれたのは桜ママ。
相変わらずの美魔女ママ。
麻里花と出会った頃から、ちっとも変わらないのだ。
うちのお母さんは締め切り前と明けは、もはや人として大丈夫か?レベルになるからな。
ちょっと意識を飛ばしているうちに、悠斗さんに連れられて行くのは、リビングルーム。
学生時代はたまにお邪魔してたので懐かしい。
大学生になってからはお泊まり会とかは双子が居るから、私の家に麻里花が泊まりに来てくれてたのですっかりご無沙汰である。
「やあ、梨乃ちゃん。いらっしゃい」
そう言うのは秘書室長で、悠斗さんと麻里花のお父さんの健一さん。
「お邪魔します。今日はいきなりの訪問で手土産も無く、申し訳ありません」
ペコっとお辞儀して御無礼を詫びる。
予期せぬお宅訪問に、内心のパニックを何とか隠してご挨拶。
「そんな事気にしなくていいから。さ、一緒にご飯食べよう?席について?」
そう健一さんに言われて、ダイニングテーブルの椅子に座る。
すかさず桜ママがテーブルにご飯を並べてくれた。
桜ママお手製のローストビーフにサラダにカボチャの冷製スープ。
赤ワインのボトルまでセットされてご飯になった。
「久しぶりにいただきますけど、桜ママのお料理は相変わらず美味しいです!」
そうニッコリ伝えると、桜ママもニッコリ笑顔で答えてくれる。
「梨乃ちゃんに喜んでもらえてよかったわ」