長男・長女の恋模様―真面目×真面目=?!?
鈍くなってきた頭を何とか働かせようとするも、それは疲労となり私に眠気を起こす。
「梨乃、眠い?」
聞いてくる悠斗さんに、うなずきながら返事をする。
「うん、ちょっと疲れたみたい」
素直に言えば、悠斗さんはギュッと抱きしめると一度離してこう告げた。
「じゃあ、シャワー浴びておいで。お風呂は廊下出てすぐのドア。着替えも持って行っておいで。寝室はこのリビングにあるドアの向こうだからね」
深く考えられなくなった私は素直にうなずきシャワーを借りることにした。
もう、眠くて仕方なかった。
シャワーの後、うつらうつらしている私の髪は悠斗さんが乾かしてくれた。
そして、もうすぐ寝落ちそうな私を抱えて寝室に行きベッドへと優しく寝かせてくれる。
「梨乃、今日はお疲れ様。やっと、君が手に届く距離に居てくれる。ヘタレでごめん……。これからはずっと一緒だよ」
なんとなくしか聞き取れないまま夢に落ちていく私の頬や瞼、額に柔らかな感触がする。
そこを最後に私は寝入ってしまったのだった。