長男・長女の恋模様―真面目×真面目=?!?
買い物を済ませ、テーマパークを後にして大荷物と共に帰宅したのは日付の変わる前。
実に欲しいという気持ちの赴くまま買い物してしまった。
普段そう散財しないものの、ちょっと買いすぎたかもしれない。
それを持ってくれたのはもちろん悠斗さんだ。
「車じゃなかったのに、こんな大荷物にしてごめんなさい。重くて疲れたでしょう?」
家について、手洗いうがいのあと荷物の整理をしつつ悠斗さんに言えばカラッと笑って答えてくれた。
「いや、そう重いものがあったわけじゃないし大丈夫。いっぱい買ったね!志乃ちゃんも由乃ちゃんも喜ぶだろうね」
そう、ふたりの好きなキャラのグッズをたくさん買ったのだった。
あと、自分の好きなクマのキャラクターのグッズも。
なので大量になってしまった荷物。
しかも、私の好きな物は悠斗さんが買ってくれた。
「双子の分は手を出さないから。梨乃の分は僕が出してもいいでしょう?」
そう言って、私の分を買ってくれた。
リビングで空いていた飾り棚のスペースに、悠斗さんが買ってくれたクマのペアを飾る。
シンプルモダンなお部屋に可愛い小物が置かれて、ちょっと雰囲気が変わった。
お茶を入れてキッチンから戻った悠斗さんは飾ったぬいぐるみを見て微笑んだ。
「梨乃も可愛いものが好きなんだね。気に入ったのが買えて良かったよ」
そう、服こそシンプルやキレイめが好きだけれど小物や可愛いぬいぐるみは大好きだ。
なので思わず買ってもらってしまったが。
「私、可愛いの似合わないよね?」
会社ではたびたびクールだの言われてるのは知っている。