長男・長女の恋模様―真面目×真面目=?!?
そんな両親の言葉に悠斗さんは真面目に答えてくれた。
「僕は、知り合って九年。やっとお付き合い出来て、日々梨乃さんへの想いが増えて仕方ありません。ふたりで互いを想いあって幸せになりたいと思います」
そう言って、悠斗さんは私の両親に頭を下げて言った。
「まだまだ若輩ですが、梨乃さんを大切にしていくとお約束します。梨乃さんとの結婚を許してください。お嬢さんを僕にください。お願いします」
そんな悠斗さんに両親は微笑んで言った。
「悠斗さんとならきっと梨乃は幸せになれるわね。だって梨乃とっても嬉しそうだもの」
その母の言葉と共に父が頭を下げた。
「こちらこそ、どうか梨乃をよろしくお願いします」
こうして、両家顔合わせは無事に済んだ。
まぁ、反対されることはないという予想通りに。
その後は、緊張もなくなり顔見知りな母達と双子と麻里花は会話に花を咲かせていた。
「そう言えば、一緒に住んでるんだったね。お式や入籍はどうするんだ?」
父の疑問には、悠斗さんが満面の笑みで答えた。
「式はこれから考えますが、一緒に住み始めるので入籍は先に済ませようかと思います。なのでこちらの保証人欄に記入をお願いしたいんです」
そうして差し出されたのは、私たちの名前が記入済みの婚姻届。
昨日お土産を買った時に区役所に寄って貰ってきていた。
昨夜、今日認めてもらったら両家の父に保証人欄を記入してもらって出しに行こうと言う話になっていたのだ。
ハイスペック男子は実に仕事が早いのである。
お付き合いこそ短いものの、知り合ってからが長いので私にも異論がなかったのもハイスピードを加速させた原因だろう。