ミラートリック～キミの優しすぎる愛に溺れる～
「俺は、もっと蓮見に頼って欲しい。俺にとって、蓮見は・・・大事な人だから」


あたしにとっても、晃一は大事な人。

そして、とても信頼している人。

晃一になら、キミとの約束を話しても良いのではないだろうか？

きっと晃一なら、あたし達の味方になってくれる気がする。

だけど晃一でも、打ち明けることは出来なかった。


「ねぇ。ひかりって、どんな子だったの？」


話を変えるように、あたしは彼女の話を口にした。

そんなあたしの問いに、晃一は驚いたように体を揺らす。


「・・・ひかりと、知り合いなのか？」


少し期待を含んだ声で、晃一に問われる。


「知らない。ただ、みんなが彼女の名前を口にするから」

「そっか。蓮見とひかりが、知り合いなわけないよな」


先程とは変わり、晃一は落胆したような声で呟く。

そんな晃一の態度に、なぜか胸がモヤモヤする。

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