ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
「玲、呼んで。あたしの、新しい名前」

「···彩華」

「これで嘘も偽りも全て失くなった。だから、泣かないで」


彩華と抱き合い、互いに互いを励ます。

そこに言葉なんて、必要ない。


「ありがとう、玲の人生を選んでくれて。あたし、嬉しいんだ。この先、何があっても安心できる」

「え?」

「玲は、もう独りじゃない。だって、玲の隣にはハルがいる」


···ハル。


「玲のことなら、ハルはちゃんと受け止めてくれる。許してくれる。だから、あんまりイジメたらダメだよ」

「もうハルは、あたしに会いたくないと思う。ハルの大事な人たちを、傷つけたから」

「なら謝って、早く仲直りしなきゃね。大丈夫。ハルは、絶対に玲を裏切らない。絶対、玲から離れていかない」


どうして、彩華は言い切るのだろう。

でも、彩華の言葉にホッとしている自分もいた。

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