ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
~ After 7 years ~


あれから、7年。

高校を卒業し、無事に大学も卒業した。

そして社会人になって、 3度目の夏が来る。

5年の月日は、あっという間に流れたというのに・・・

未だに、あたしは彩華と出会えていない。

これが、あたし達の運命なのかな?

だとしたら、未来までも残酷だ。


「お疲れ」


あの頃より大人びた、スーツがよく似合うハルが笑い掛ける。


「お疲れ」

「仕事、少しは落ち着いた?」


大学を卒業し、あたしは市役所職員に、ハルは小学校の教師になった。


「うん。そう言うハルは?」


小さな笑みを浮かべ、あたしは小さく頷く。


「やっと、新しいクラスに慣れてきたかな」

「そっか。良かったね」


相変わらず、ハルはよく笑う。

そんなハルのおかげで、昔よりは笑うことが増えた気がする。

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