ミラートリック～キミの優しすぎる愛に溺れる～

「そういえば、明日。集まるんだよね？」

「うん。だから、ごめん。明日は会えない」


申し訳なさそうに、ハルは顔を歪める。

別に、ハルが謝ることなんてないのに・・・

いつも、ハルは謝る。


「謝らなくても」


そう、あたしは毎回同じ言葉を口にする。


「俺が謝りたいんだ」


そう言って、またハルは笑う。


「ねぇ、ハル」

「うん？」

「無理、してない？」


一瞬だけ、ハルの顔が悲しそうに歪む。


「してない。昔も今も、俺が玲と居たいから一緒に居る。ただ、それだけ」


優しすぎるハルに、甘えているあたしだ。

でも、ハルと一緒にいたい。

その気持ちに、嘘はない。

だけど、今でも迷う。

あたしは、ハルの人生を狂わせている元凶なのではないかと・・・