ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
「あたしも、ずっと悩んでたんです。自分の選択が、間違えだったんじゃないかって」


特に、この2年。


「でも彩華と出会って、こうやって友達にもなれた。あたしの選択は、正しかったんだ。今は、そう思えます」


ちゃんと岩崎彩華に、今の彩華に伝えておきたかった。


「それと、諦めるのを諦めてくれて、良かったです」

「それって···」

「まだ間に合う、かな」


あたしは彩華の手を引き、走り出す。


「どこ、行くの?」

「未来!」

「未来?全然、意味わかんないんだけど」


彩華の言葉は、ちゃんと聞こえていた。

もちろん、彩華が言っている意味も理解していた。

でも、説明してる時間はない。

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