ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
「あそこにいる奴らは、RISKY(リスキー)っていう不良グループの上に立つ人間だ」


不良、グループ?

は、ハルが?

全然、想像できない。


「あの、晃一も?」

「晃一は、昔の話。だから晃一以外の奴らが、現RISKYを率いてる」


あたしはもう1度視線を戻し、彼らのことを見る。

千郷や晃一、タクが言っていた、"あいつら"。

その中に、ハルが居たのは意外だった。

あたしの知らない、ハルがそこに居る。

それが、少しだけ面白くなかった。

その理由が何なのか、よくわからなかったけど・・・

これ以上、ここに居ちゃイケないような気がした。

背中越しに感じる異様な雰囲気に振り向いちゃイケないと思いながらも、引き寄せられるように視線がそちらに向く。

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