ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
そんな阿須賀の様子を、あたしと千郷は無視する。


「お前ら、冷たくねぇ?なぁ、トモ?」


阿須賀は、寝ていたハルに助けを求めるように後ろから抱き付く。


「あぁ?知らねぇよ。お前、うぜぇ」


ハルは心底ウザそうに阿須賀のことを払い退けようとするが、阿須賀は諦めずに抱き付く。

そんな2人を余所に、千郷は話を始める。


「今日Siriusで集まりあるんだけど、蓮見も行こう?」


千郷の言葉で、此間のハルのことを思い出す。

今は何事もなく、ハルとの関係は戻ってるけど・・・

あたしはチラッと、ハルに視線を移す。

そんなあたしに、ハルより先に阿須賀が気付く。


「何々?蓮見ちゃん」


陽気に、阿須賀はこちらにやって来る。

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