ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
「隠されたんだな」


え?


「阿須賀。今日は時間通りに来いよ」


そう言うと、壱哉は教室を後にした。

そしてハルも、いつの間にか自分の席へと戻っていた。


「あたしも戻らないと。蓮見、後で迎えに行くから」


千郷は一方的に用件だけ伝えると、教室を出て行った。

あたし、行く。なんて一言も言ってないんだけど・・・

で・・・

なんで阿須賀は、まだここに居るのよ。

早く、自分の教室に戻りなよ。


「蓮見ちゃん、今好きな人居るの?彼氏は?」


はぁ?

何、いきなり。

あたしは阿須賀の言葉を無視し、自分の席に着く。


「答えてくれたら、今日は戻るから」


その阿須賀の言葉に乗せられ、あたしは、居ない。と答えた。


「そっか、そっか」


そう言い、阿須賀は嬉しそうに居なくなった。

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