ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
やっと、静かになった。

今、凄く疲れてる。

あたしは休むために、机に突っ伏し、仮眠を取った。

少しのつもりが、寝すぎたようだ。

すっかり日は落ちていて、教室の電気も消されている。

誰か、起こしてくれてもいいのに・・・

誰も起こしてくれなかったことに、苛立つ。


「おはよう」


隣から声を掛けられ、声のした方を見る。


「・・・ハル」

「良く寝れた?」

「・・・たぶん」

「そっか」


ハルはまだ帰る気がないのか?立ち上がろうとしない。


「こうやって、2人で居るの・・・凄く、久しぶりだ」


同じ棟の同じ教室で、一緒に過ごす時間は増えたが話すことは一切なかった。

ハルの言うよう、2人でちゃんと話すのは1ヶ月ぶりくらいだ。

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