ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
そして、あたしの元へと近づいてくる。


「今まで、どんな気持ちで生きてきたかわかる?わかんないでしょ?」

「わかんないよ。あたしは、千郷じゃないもん」

「なら、簡単に言わないでよ!わかってるよ、あたしが間違ってるのは!」


これは、千郷の葛藤なのだろう。


「あたしのこと、バカにしてんでしょ?」


・・・するわけないじゃん。


「お父さんの名誉に守られて、晃兄の立場使ってRISKYに取り入って、自分が凄いわけじゃない癖にって、思ってるんでしょ?」


これは、あたしに向けた言葉ではないのだろう。

・・・たぶん。

千郷が感じてきた、周りの声や視線なのだろう。

それに、千郷はずっと苦しんできたんだ。

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