ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
「千郷が言うように、娘だからとか、妹だからって、近寄って来る人が居たかもしれない。でも、そんな人達のことを相手にするから、千郷が辛くなるんだよ」

「でも・・・1人は、嫌なんだよ。あたしは、蓮見みたいに強くないから」


あたしは、強くなんかない。

1人ぼっちは孤独で、生きている意味さえも困惑させていく。


「あたしは強くない。ただ、信じてただけ。あたしのことを、認めてくれる人が居るって」


あたし自身を、認めてくる人が居た。

あたしが、あたしで良かったと言ってくれる人が居た。

そんなキミが居たから、息をすることすら苦痛に感じる日々でも、あたしは生きてこれたんだ。

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