ミラートリック~キミの優しすぎる愛に溺れる~
「もう1度、ひかりに会いたいなぁ」


千郷は、ため息を1つ零す。


「その時は、蓮見のことも紹介してあげる」

「いいよ、別に」

「友達、欲しいでしょ?」


欲しくないと言ったら嘘になるけど、無理をしてまで誰かと同じ時間を共有したいわけでもない。

彼女がどんな子か、あたしはわからない。

だけど、どうしてだろう。

ひかりと呼ばれる彼女とは、仲良くなれない気がするんだ。


「ひかりは良い子だから、絶対蓮見でも仲良くなれるよ!」


うん、うん。と独りで納得する千郷にそれ以上言う気にはなれなかった。

死んだ人間と、生きている人間が再会するなんてことはない。

だから彼女は、自分には関係ない人。

あたしの人生に、不必要な人。

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